基礎知識

2019年ゴルフルールが大幅改正!知っておきたい新ルールを解説

2021/06/29

2019年ゴルフルールが大幅改正!知っておきたい新ルールを解説
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プレー時間の短縮やゴルフのさらなる普及を目的として、2019年1月1日、ゴルフルールが大きく改正されました。

いままでよりも緩和されたように感じる一方、改正ポイントが多く、混乱してしまうという人もいるかもしれません。

そこで、ここで改めて、新ルールについて最低限知っておきたい8つのポイントを解説します。

コースの名称と概念の変更

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ティーイングエリア

2つのティーマークを結んだラインから2クラブレングス後方までの四角形のエリアを指します。

ルール変更前は、ティーインググラウンドと呼ばれていました。

ジェネラルエリア

ティーイングエリア、ペナルティエリア、バンカー、パッティンググリーンを除いたホールの全域のことを指します。

ルール変更前は、スルーザグリーンと呼ばれていました。

ペナルティエリア

以前はウォーターハザード、ラテラルウォーターハザードと呼ばれていた池やクリークに加え、崖やブッシュ、岩場など、プレーが困難で、赤線や黄線で囲われたエリアのことを言います。

ウォーターハザードがイエローペナルティエリアに、ラテラルウォーターハザードがレッドペナルティエリアに名称が変更されました。

ペナルティエリアにボールが入ってしまった場合、あるがままに打つか、1打罰を受け、ボールをドロップしてプレー再開するかのどちらかを選択します。

イエローペナルティエリアの場合は、最後にボールを打った場所を基点に、ホールに近づかない1クラブレングス以内にドロップ、もしくは球がペナルティエリアに入った地点とピンを結んだ後方線上に基点を設定し、1クラブレングス内にドロップします。

レッドペナルティエリアの場合は、上記の2つの方法に加えて、球がペナルティエリアに入った地点からホールに近づかない2クラブレングス内にドロップという方法を選ぶこともできます。

ピンをカップに挿したままパッティングが可能に

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グリーン上でパッティングをする時、以前はパッティングした球がピンに当たるとペナルティが付きましたが、今回のルール変更で、旗竿を立てたままパッティングできるようになりました。

旗竿を抜いたり差したりすることは手間である上、時間のロスという考え方から、今回のルール変更に至りました。

もちろん旗竿を抜いてパッティングすることも可能です。そんな時は、同伴者やキャディに、旗を抜く旨をしっかり伝えましょう。

バンカーは2打罰で外に出せる

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バンカーが苦手で、いつも脱出するのに時間がかかってしまうという人に朗報なのが、バンカーは2打罰を受ければバンカー外にボールを出せる、という新ルールです。

ホールとボールを結んだ後方延長線上のバンカー外に、ドロップをして救済を受けられます。

なんでもかんでも外に出すのではなく、出せそうなバンカーは打つ、高さの必要なあごの高いバンカーは外に出すなど、自分の実力を見極めながら、効率的に使っていきましょう。

OBは2打罰で前進できる

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OBを打ったりロストボールをしたりしてしまうと、打った元の位置まで戻り、1打罰を加えて暫定球を打ちプレーを再開する、というのが以前のルールでしたが、今回、緩和に近い形でルール改正となりました。

元の位置に戻っていると、時間がかかり、後続の組に迷惑を掛けかねません。

そこで、ボールがOBラインを横切ったと推定される地点や、ロストボールとなった地点の近くに救済エリアを設定し、2打罰を加えプレーを再開させる、というようにルールが改正されました。

ボールを探す時間が5分から3分に

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自分のボールが見当たらない時、この辺であろうという場所をみんなで探しますが、その捜索時間が5分から3分に短縮されました。

こちらも、プレーファストを目的とした改正と言えるでしょう。

3分経っても自分のボールが見つからなく、明らかにペナルティエリアにボールが入ってしまったと言えない時は、ロストボールの処置を取り、プレーを再開させます。

打ったボールがOBまたはロストボールになってしまう可能性がある時は、あらかじめ元の場所から打ち直しを宣言し、暫定球を打っておくと安心です。

ドロップは肩の高さから膝の高さに変更

OBやロストボールの時は、救済エリアを設定し、ボールをドロップします。

ルール改正以前は、ドロップは肩の高さに水平に腕を伸ばし、そこからボールを落とすという方法でした。

肩の高さからドロップされたボールは跳ねたり転がったりと、思った場所に留まらず、やり直しをしたという経験を持つ人も多いでしょう。

膝の高さからボールをドロップすることにより、一度のドロップで救済エリア内にボールが止まる確率が高くなり、プレー時間の短縮につながります。

ボールを打つ順番は準備のできた人から

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以前は、セカンドショット以降のボールを打つ順番は、「カップから遠い人順」でした。これを「遠球先打」と言います。

しかし、2019年のルール改正により、「準備のできた人から」に変更されました。これを「レディーゴー(Ready go)」と言います。

人により、どのクラブを選択するか、何ヤード打つかなど、ショットするまでにかなりの時間を費やす人もいます。

また、ボールを捜している人がボールを見つけて打つまで待っていたら、かなり時間がかかってしまうなんていう場合もあります。

そこで、自分が他のプレーヤーよりカップの近くにいる場合でも、自分が先に打つ準備ができたら、「打ちます!」と宣言し、周りへ打つ意思を明確に示してから打つようにしましょう。

ティーショットでチョロの場合は無罰で打ち直し

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最後に、少しうれしいティーショットでのルール変更です。

初心者の方の場合、始めのうちは、良いショットなどなかなか出ないもの。

特にティーショットでは力が入ってしまうことで、たくさんの人が見ている中でチョロ……ということもあり得ます。

ルール改正前は、ティーショットでチョロをしてボールが少ししか前にいかなかった場合でも、その場所から2打目を打つという規定でした。

しかし新ルールでは、チョロをしてもボールがティーイングエリア内に留まっていれば、無罰で再度ティーアップをしてプレーをすることが可能になりました。これだけで、1打は助かりますよね。

2019年に大きく変わったゴルフルールの中でも、覚えておきたい項目を8点ご紹介しました。

ゴルフのルールは複雑と思っている人も多いかもしれません。

これからも少しずつルールの変更がなされていくことが予想されますが、最低限の項目を頭に入れながら、プレーをする中で徐々に覚えていきましょう。

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