基礎知識

ゴルフで“困った”には救済を!よくある4つの場面で使える対処ルール

2021/09/16

ゴルフで“困った”には救済を!よくある4つの場面で使える対処ルール
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ゴルフではルールに則り、スコアを計算していきますが、「こんな時はどうすれば良いの?」と、頭を悩ませてしまう4つの場面があります。

それぞれの対処法を知っておけば、いざその場面に遭遇しても、あわてることがありません。早速見ていきましょう。

ロストボール

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行ってみたらボールがない! ボールを探して見つからなかった場合、3分が経過すると、そのボールは「ロストボール(紛失球)」となります。

付近でボールが見つかっても、そのボールが自分のものであるという確証がなければ、同じくロストボールとなります。

このルール上の3分間は、以前は5分間と設定されていましたが、プレーファストの観点から、2019年のルール改正時に3分間に変更されました。

ロストボールになってしまった場合は、最後に打った場所に戻り、1打罰を加算し、他のボールでプレーを再開します。

この時、ボールのありそうな場所まで行って、探してなかったので戻る……としていると大きな時間のロスになりますので、ボールがあるかどうかわからない場合は、必ず暫定球を打っておきましょう。

ただし、2019年のルール改正では、紛失球となった地点の近くに救済エリアを確定し、そこから2罰打でプレーを続けても良いというローカルルールが制定されました。これも、時間のロスを防ぐためのルール改正です。

最初に打ったボールがロストボールだと確定したら、あらかじめ打っておいた暫定球や、救済エリアからプレーを再開していきます。

空振り

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ボールを打つつもりでスイングをして、空振り。特に初心者の場合、そんなことも少なくありません。

空振りには、罰は付きません。

ただし、空振りも1打として計算されます。つまり、1打目が空振りした場合、次は同じ場所から2打目となります。

障害物からの救済方法

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ゴルフでは、「障害物=プレーに影響を及ぼすコース内にある人工物」のことを指します。

人工物がプレーを妨げる場合、救済を受けボールを動かすことができ、その場合、罰は付きません。

障害物が動かせるものか、動かせないものかで対応が変わります。

障害物が簡単に動かせる場合

これに当たる障害物とは、カートやバンカー付近のレーキ、マーカー表示やゴミ、杭などです(OB杭を除く)。

この場合、障害物を動かし、プレーを再開する、という処置を取ります。

ただし、障害物を動かした際にボールが動いてしまった場合、それがグリーン上以外の時は、プレー再開には1打罰を付加し、ボールをリプレース(元の場所に戻す)することが必要となります。

障害物を動かす際には、細心の注意を払いましょう。

また、グリーン上で障害物を動かした際、ボールが動いてしまった場合は、無罰で元の場所にリプレースすることが可能です。

障害物を動せない場合

動かせない障害物とは、固定されている人工物のことで、カート道路や金網、スプリンクラーやベンチなどです。

ボールがそれらの付近に行ってしまい、ボールを打とうとする時にスイングやスタンスの妨げになると判断された場合、その場所から1クラブ分の長さの範囲にボールをドロップし、プレーを再開することができます。

ボールをドロップする“救済エリア”は、その障害物の影響を完全に受けない場所で、ボールのある位置からカップに近づかず、スタンスが取れるもっとも近い場所(ニアレストポイント)から1クラブ分の長さを測り、設定されます。

ドロップは、膝の高さからボールを真下に落とすという方法で、プレーヤー自身が行います。

ボールに触ってしまった

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プレー中のボールを触ってしまった時、それが意図的でなく、かつ触れただけでボールが動いていない場合は、無罰でプレーに戻ることができます。

しかし、プレー中にボールに触ってしまうことは、しばしば起こり得ます。罰が付く場面もありますので、間違えないよう以下で確認してみましょう。

自分のボールを拾い上げた

ボールに泥が付いていて自分のボールか確認できないなど、合理的な理由がある場合、無罰でボール位置にマークをし、泥などが落ちないよう、拾い上げて確認することができます。確認後は元の位置にボールをリプレースしましょう。

ただし、合理的な理由がなく、ボール位置にマークをせず拾い上げたり、泥などを拭いたりしてしまうと、1打罰がペナルティとして科せられます。

同伴者のボールを拾い上げた

例えば、同じ組の同伴者全員が白いボールを使っているとします。全員がグリーンオンすると、グリーン上には4つのボールがあることになります。

同じ銘柄の他人のボールを自分のものと思い込み拾い上げてしまった、というケースも、起こり得ます。

この時、ストロークプレーであれば、誰にも罰は付きません。ボールをリプレースし、プレーを再開することができます。

マッチプレーの場合は、相手の許可があれば罰は付きませんが、許可がない場合は1打罰が科されますので、注意しましょう。

アドレス後にボールが動いた

意図せずボールに触ってしまった場合、前述したように、罰は科されず、プレーをすることができます。

しかし、これはあくまで触っただけでボールが動かなかった、という場合。

アドレス後にボールに触ってしまい、ボールが動いてしまった場合は、1打罰が科せられ、さらにボールを元の位置に戻してプレーを再開させる必要があります。

ただし、グリーン上だけは例外です。一度マークしてリプレースしたボールは、誤ってパターや体の一部がボールに触れることや、風などで動いてしまっても、無罰で元の場所に戻してプレーを再開することができます。

これも2019年の改正で変更された点で、以前は自然に動いた球は元の位置に戻さず、球が止まった場所からプレー再開というルールだったので、注意が必要です。

以上、ラウンド時に起こりうる、4つの“困った”場面で救済を受ける場合の対処ルールについて、ご紹介しました。

実際にラウンドでこのような場面に遭遇してしまっても、あわてずに対処してくださいね。

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