ゴルフの初心者は、最初からボールを上手に打てるものではありません。素振りやYouTubeなどでイメージはできていても、いざボールを前にすると「ゴルフって上手くいかないなぁ……」と感じることでしょう。
そんな時、いろいろなクラブを使って打ってみても、どれも上手く打てず悩んでしまうケースがあります。
そこで、ゴルフの初心者は最初にどのクラブで練習をするべきなのか、クラブに練習する順番はあるのか、考えてみます。
いろいろな理論がありますので、それぞれの理論を紹介しつつ、メリットやデメリットをお話していきましょう。
目次
ゴルフスイングは何から練習するのがいい?
ゴルフ初心者がスイングを練習するには、どのクラブから練習していけばいいのでしょうか。
ゴルフクラブはたくさんありますので、初心者は確かに迷ってしまいます。なんとなく打ちやすそうなクラブを選んで練習を始めてみても「そんなクラブから練習しちゃダメだよ!」なんて言われたらちょっとショックですよね。
「初心者は何から練習すればいいのか」という疑問なのですが、本当にたくさんの理論があります。
それぞれの理論や考え方、メリットなどを見ていきましょう。
ゴルフ初心者は基本の7番アイアンから!
ゴルフクラブの中でも中間の長さに位置すると言われるのが7番アイアンです。
ゴルフ初心者のなかには「7番アイアンから練習したほうが良い!」と言われた方も多いのではないでしょうか。
長さがちょうどクラブの真ん中付近であるため、7番アイアンだけ練習していれば、それより短いクラブも打てるようになり、長いクラブの扱い方も覚えやすい、というのが理由です。
初心者ゴルファーの練習用に、と7番アイアンのみを購入する方も少なくありません。そのため7番アイアン単品は、中古ショップでも多く目にすることができます。
まずは中古ショップで7番アイアンだけ手に入れて、練習を進めていくのもおすすめです。
ゴルフ初心者だからこそ最初はドライバーでスイングを作る!
アイアンは、基本的には地面の上にあるボールを直接打たなければいけません。それは基本と言われる7番アイアンだって同じです。
地面の上からアイアンで打つためには、ボールを上から打ち込まなければダフってしまう確率が高くなります。またヘッドも小さいため、初心者がキレイにボールを打つにはなかなか難度が高いと言えます。
ならば、ティーアップした状態で打てるドライバーで最初からスイングを作ってしまおうという理論がこれです。
クラブそのものが長いため、体全体を使って振らなければしっかりスイングができず、自然と体を使ったスイングが覚えられます。
ドライバーであればヘッドも大きいので、ボールに当てるだけなら確率が高くなります。しかも飛距離も出るため、練習へのモチベーションが高く保ちやすいこともメリットです。
ゴルフ初心者は簡単なクラブから順番に! 最初はピッチングウェッジで
アイアンセットの中で最も短いクラブがピッチングウェッジ。
ゴルフ初心者がスイングを作るためには、打ちやすさを優先してスイングを覚えていこうという考え方です。
ほとんどのクラブは番手が下がっていくごとに、少しずつクラブが短くなっていきます。短いクラブであればあるほど扱いやすくなるので、初心者でもボールが打てる可能性が高くなります。
短いクラブから順番に難度が高いクラブへ移行していけば、初心者でも無理なくスイングが覚えやすいという考え方です。
また、ナイスショットしやすいため、飽きずに練習を続けられるのもピッチングウェッジから始めるメリットと言えるでしょう。
ゴルフスイングの基本が詰まったアプローチから練習するのがベスト
ゴルフスイングでは、「ハーフショットなどの小さなスイングが基本!」と言われています。その基本のスイングのすべてが詰まっているのがアプローチショットです。
アプローチでは飛距離を意識しなくていいので、ゴルフ初心者がスイングを作るのに適しているメリットもあります。
アプローチを練習していくと、知らず知らずのうちにゴルフスイングの基本を覚えられるため、他のクラブにもいい影響がたくさんあります。
特に、アプローチのような小さなスイングで、いわゆる手打ちではない、体全体を使ったスイングを覚えると、クラブが長くなったフルショットでもしっかりと体を使ったスイングができるようになります。
短い距離から順番に練習していこう! パッティングが最初
初心者やアベレージゴルファーが最もスコアを縮めやすいポイントと言えばパッティングです。短い距離を転がすだけ、というパッティングですが、スコアを縮めるためには重要なポイントであるのは間違いありません。
それでいて動きそのものは単純なので、距離によっては初めてゴルフクラブを握った人でもカップインさせるのは難しくありません。
実際に海外では、「ゴルフというゲームの本質はカップにボールを入れること」という考えから、パッティングから教えるレッスンが普及しています。
ゴルフ初心者におすすめ! スイング作りのための練習方法
ゴルフクラブは何から練習すればいいのか、いろいろな理論を見てみました。何から練習すればいいのかが決まったら、ゴルフスイングを作るための練習方法を見ていきましょう。
ゴルフ初心者におすすめの練習ドリルを集めてみましたので、ぜひご覧ください。
ドライバーの逆持ちスイング! ヘッドの付け根を持って振ろう
ゴルフのスイングを作るために、ヘッドが走る感覚を覚えることはとても大切です。
ヘッドが走る感覚は、普通にクラブを振ってもわかりますが、クラブを逆さにしてヘッドの付け根付近を持って振ってみるとさらにわかりやすくなります。
軽く素振りを繰り返してスイングすると、ヘッドが走る理想的なスイングが体感できるおすすめのドリルです。
もし自宅に庭があれば、打ちっぱなしへ行かなくても庭でできる練習なのでお手軽な点もうれしい練習法です。
ゴムホースで素振り! 美しいスイングが作れるドリル
ゴルフのスイングは、ダウンスイングでタメを作り、そのタメをほどかないようにインパクトをします。そして打った後はタメがほどけて素早くリリースしていきます。
言葉にしてみるとこれがなかなか難しいのですが、ゴルフクラブじゃない「あるもの」をスイングするだけでこの「タメ」が身に付いてしまうドリルがあるんです。
それは、ホームセンターなどで販売されているゴムホースです。
ゴムホースを1メートルくらいにカットして、それを軽くスイングするだけの練習です。
ゴルフクラブのシャフトは、スチールやカーボンという硬い素材でできています。
ゴムホースでのスイングならば、硬い素材では感じ取りにくいシャフトのしなりを感じやすくなります。
ゴムホースを振るだけで、スイングに必要なタメや、シャフトをしならせる感覚を身に付けられるようになるので、おすすめの練習ドリルです。
軽く打てなきゃ上達はない! ハーフショットドリル
次に紹介するのは、ハーフショットドリルです。小さなスイングにはスイングの基本が詰まっているので、この練習法はゴルフ上級者やプロゴルファーからも支持されています。
スイングを正面から見て、クラブのシャフトが時計の3時から9時までを差す振り幅で、ボールをクリーンに打っていくだけの簡単な練習です。
この時、手打ちにならないように体の回転を使って、常にクラブが体の正面にあるような感覚で振っていくことがポイントです。
ゴルフ初心者におすすめ! アプローチ練習方法
ここまではゴルフのスイングを作るための練習方法でしたが、スコアを作るためにはスイングだけではなく、グリーン周りのアプローチがものすごく重要です。
ゴルフ初心者だからこそ実践してほしい、アプローチの練習方法も紹介します。
キャリー1ヤードアプローチ練習法
たった1ヤードだけキャリーをさせるという、1ヤードアプローチ練習法。
ごく短い距離を打つだけの練習ですが、フェースの向きや体の使い方などが覚えられるおすすめのドリルです。
腕や手は使わず、手首は固定して、肩の動きだけでフェースにしっかりボールを乗せる意識で練習していきましょう。
10ヤード刻みでアプローチ練習
打ちっぱなしで10ヤードずつ飛距離を変えて狙うドリルです。
実際のゴルフのラウンドでは、100ヤード以内の短いアプローチショットを打つ場面がかなりたくさんあります。
そこで1球ずつ10ヤード、20ヤード、30ヤード、と狙う飛距離を変えて打ちます。これを繰り返していくと、狙う飛距離とそれに応じた振り幅が覚えられます。
決まった距離を、高さを変えてアプローチ
アプローチを打つ距離をまず決めてから、その距離を、高さを変えながら打つ練習がおすすめです。
アプローチでは狙い方によってボールの高さを変えて打っていきます。同じボールの高さのアプローチ一辺倒では、スコアが良くなっていきません。
構えてからロフトを寝かせたり、立てたりして、同じクラブでどれくらい高さや飛距離に違いが出るのかチェックしてみましょう。
狙う距離は、強くスイングしなくても狙いやすい20~30ヤードくらいがおすすめです。
誰だって最初は初心者だ! 順番にステップアップしていこう
ゴルフ初心者のうちは、上手にボールが打てずになかなか苦労することもあります。でも、今ではものすごく上手なゴルファーだって最初は初心者だったはずで、誰もが通ってきた道です。
ゴルフ初心者のうちは、自分にしっくりきたクラブや練習法から順番に練習をして、ゆっくりステップアップをしていきましょう。