ドライバーでどれだけ飛ばしても、短い距離のアプローチやバンカーでミスが多いと、スコアは途端に悪くなってしまいます。
そんなグリーン周りからのアプローチやバンカーショットで役に立つのが、「ウェッジ」です。
ウェッジの種類やウェッジ選びのポイントや、おすすめのクラブメーカー・ブランド5選をお届けします。
目次
ウェッジとは?
ウェッジとは、アイアンと形状の似た、短い距離を打つために設計されたクラブです。
アイアンの中で一番短い9番よりも短く、一般的にはアイアンよりも重くなっています。
主に100ヤード以内やグリーン周り、また、バンカーショットなどで使用され、ボールをカップに寄せることを役割としています。
ウェッジの3つの種類
一般的に使用されているウェッジは、以下の3種類です。
ピッチングウェッジからサンドウェッジに向かって、シャフトが少しずつ短く、重量も重くなります。
それぞれに特徴がありますので、上手に使い分けていきましょう。
ピッチングウェッジ
ピッチングウェッジは、アイアンセットの一部になっていることが多いクラブで、ロフト角(フェース面が寝ている角度)はセットによりバラバラですが、だいたい44度前後のものが主流です。
機能的には、もっとも短いアイアンとしてフルショットで使うこともあれば、グリーン周りでランニングアプローチに使うこともあります。
一般的な男性の場合、フルショットでは90~120ヤード前後を狙います。
アプローチウェッジ
アプローチウェッジは、一般的にはロフト角が50~52度前後のクラブを指します。
アイアンセットのピッチングウェッジよりも4~6度前後ロフト角が寝ているものを選ぶと、「飛距離の階段」が上手くできて使いやすくなるでしょう。
一般的な男性の場合、フルショットでは75~105ヤード前後を狙います。
グリーン周りでは、ランニングアプローチや、キャリーの距離とランの距離が半々になるくらいのピッチエンドランで使うことが多いです。
サンドウェッジ
サンドウェッジは、アプローチウェッジよりもさらにロフト角が寝ているクラブで、56~58度前後のものを指します。
その名の通り、サンド(=砂)で使うクラブとして、バンカーショットで使用するほか、短い距離のアプローチで、ピッチエンドランやピッチショット(高く上げてあまり転がさないアプローチ)で使用することが多いクラブです。
一般的な男性の場合、フルショットで60~90ヤード前後を狙うクラブです。
初心者向けウェッジ選びの3つのポイント
ウェッジを選ぶ際に、気にしたい3つのポイントをお伝えします。
ソール幅・バウンス角
ウェッジを使ったショットの際、“ザックリ”というボールの手前の地面を叩いてしまうミスをしてしまった、という経験のある人も多いです。
それを防いでくれるのが、ウェッジのソールです。なるべくソール幅の広いウェッジを選ぶと、芝の上で滑りやすく、ダフリのミスが軽減されます。また、バンカーショット時にもボールを出しやすくなります。
同様に、ソールの出っ張り部分が大きい(バウンス角が大きい)ウェッジにも、ソール幅が広いことと同じ効果があります。
4~6度間隔のロフトセッティング
メーカーによって、同じピッチングウェッジやアプローチウェッジといった呼び名が付いていても、ロフト角に違いがあります。
ウェッジを2本入れるにせよ、3本入れるにせよ、ロフト角の差が4~6度間隔になるように選択するようにしましょう。
平均的なヘッドスピードの男性の場合、ロフト角を4度刻みにすることでフルショットの差が10ヤード刻みになり、フルショット時の飛距離の差を作ることができます。
たとえば、ピッチングウェッジのロフト角によって、以下のような組み合わせが考えられます。
ピッチングウェッジが46度の場合
・ウェッジ3本の組み合わせ……アプローチウェッジ:52度、サンドウェッジ:58度
・ウェッジ4本の組み合わせ……アプローチウェッジ:50度、サンドウェッジ:54度、58度
特に“飛び系”と呼ばれるやさしめのアイアンを使用している場合、ピッチングウェッジのロフト角が立っていることが多いので、3本のウェッジを入れてロフトの間隔が空き過ぎないようにすることがセッティングのコツです。
重さはアイアンと同じかやや重めがいい
クラブは軽いもののほうが扱いやすいからと、つい軽量のクラブを選んでしまうという人もいます。
しかし、それでウェッジがアイアンの中で一番短い9番アイアンよりも軽いものになってしまうと、ドライバーからパターまでの重量フロー(クラブが短くなるほど重くなるといった一連の流れ)が崩れ、スイングする際のバランスが崩れて、振りづらくなることがあります。
スイングのバランスが変わってしまうと、トップやダフリなどのミスを連発しやすくなりますので、重さの流れは必ず気にするようにしてください。
ゴルフ初心者にやさしいおすすめのクラブメーカー・ブランド5選
ダンロップ/クリーブランド ゴルフ
(画像はCVX ZIPCORE ウエッジ)
「名器を超える美しい形状をもつクラブ作り」をテーマに、1979年、アメリカで設立されたゴルフクラブメーカーが、クリーブランド ゴルフです。
ショートゲームに絞り、ウェッジ開発に取り組んできたメーカーとあって、構えやすく、スピン性能に優れたウェッジに定評があります。多くのプロゴルファーが、クリーブランド ゴルフのウェッジを手にしています。
写真の「CVX ZIPCORE ウエッジ」は、単品ウェッジには珍しいキャビティ構造。オフセンターヒットに強く、初心者にもやさしく扱えます。
Titleist(タイトリスト)
(画像はボーケイ フォージド ウェッジ)
タイトリストは、主にプロや上級者ゴルファーから支持を集めている、アメリカ生まれのゴルフ用品メーカーで、ドライバーからパターのみならず、ゴルフボールも人気のメーカーです。
アスリート人気は高いですが、難しいクラブばかりではありません。
ボーケイ フォージド ウェッジは、日本専用にデザインされた鍛造モデル。46度~52度まではストレートに、54度~60度は丸みを帯びたリーディングエッジにするなど、用途によって使い勝手を考えられた設計になっています。
Callaway(キャロウェイ)
(画像はMACK DADY CB ウェッジ)
“V”のようなマークが入ったクラブを見たことがある人も多いと思いますが、国内外問わず多くのプロゴルファーが契約している人気メーカー、キャロウェイにもやさしいウェッジがラインアップされています。
写真のCB ウェッジは、やさしさで人気を博した「MACK DADDY CB ウェッジ」の後継モデル。
大きめなサイズにキャビティバック構造で、ミスヒットに強い設計。鋭い角を持つ37Vグルーブに加えてフェースブラスト処理も採用し、スピン性能も向上しました。
大きめサイズのアイアンセットからの流れにも合う、やさしいウェッジです。
キャスコ
(画像はドルフィンウェッジ DW-123)
キャスコは、香川県さぬき市にあるゴルフメーカーです。
キラキラと輝くゴルフボールKIRAや、グローブなどのゴルフ用品も人気ですが、数年前に発売されたドルフィンウェッジシリーズが爆発的にヒットしています。
独特な形状のソールは抜けが良く、バンカーではボールの下の砂を切るように打つことが可能です。
DW-123で採用された新ソール形状では、トウヒール方向も山形にすることで、従来の潜らない・刺さらない特徴に加え跳ねないソールとなり、あらゆるライからのアプローチを楽にしています。
フォーティーン
(画像はDJ-6 ウェッジ)
独創的な発想のクラブを次々に発表することで話題になることの多い日本の人気クラブメーカーが、フォーティーンです。
特にウェッジには定評があり、プロ・上級者向けのモデルから、初心者・アベレージゴルファー向けのものまで幅広くラインアップしています。
DJは、アマチュア、アベレージゴルファー向けのやさしいウェッジシリーズ。最新作のDJ-6はアマチュアのダフりのミスに注目し、DJ史上最もダフリに強いグランドキャニオン(大渓谷)ソールを新開発しました。
ウェッジの名手を目指そう!
ゴルフのスコアは、約半分がアプローチやパターなどのグリーン周りに集中しています。つまり、ウェッジが上達することはスコアアップに直結しているのです。
皆さんもぜひ、自分に合ったウェッジを見つけて、楽しくレベルアップを目指していきましょう。