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ラフからのショット!打ち方のコツと考え方、教えます

2022/04/09

ラフからのショット!打ち方のコツと考え方、教えます
iStock.com/carrry

フェアウェイからは上手く打てるのに、ラフからのショットでは、ミスが多いと悩んでいませんか? フェアウェイキープ率100%はプロでも不可能と言ってよく、ラフからのショットを打たなければならない場面は、1ラウンドの中で何度も訪れます。

ラフが苦手という人は、上手く出せるようになれば、全体的なスコアアップも叶うはずです。そこで今回は、ラフからのショットに使いたい、打ち方のコツや考え方をご紹介します。

ボールがどのようなラフの中にあるかよく観察する

iStock.com/trumzz
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ボールがラフに行ってしまったら、まずは、どのようなラフにボールが捕まっているのかをしっかり観察しましょう。

ボールは浮いているのか、ある程度沈んでいるのか、完全に沈んでしまっているのか。

ラフはどの程度密集しているのか。

芝目の向きは、順目か逆目か。

芝は長いのか、短いのか。

これらの情報を目で確かめ、そのラフが浅いか深いかを判断しましょう。

ボールが浮いていてラフの密集度も少なく、芝目が順目でしかも短いなど、浅いラフと判断される場合は、通常のショットと同じように打てます。

浅いとは言えラフからのショットなので、芝に負けないよう、いつもよりしっかりとグリップしてショットに臨みましょう。

一方、深いラフの場合は、いつもとは違ったクラブや打ち方が必要になる場合もあります。

短い番手を選ぶ

iStock.com/herreid
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残りの距離だけでクラブを選んでいないでしょうか?

深いラフに入ってしまった場合は、まだある程度の距離が残っていても、1回で届かせることをあきらめて短い番手を持つ必要があります。

ロフトの立った長い番手で打とうとすると、ボールが上に上がる前に直前の芝の抵抗にあってしまい、ボールが数ヤードしか飛ばないなんてこともあります。

具体的には、ボールがラフにすっぽり埋まってしまっているようなライなら、残りの距離にかかわらずピッチングウェッジやアプローチウェッジなどでフェアウェイに戻すことを優先しましょう。

フェースを開く

iStock.com/Iam Anupong
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ラフからのショットを打つ際は、アドレスでフェースを少し開いて構えましょう。

フェースを開くと右に飛んでいきそうな不安を覚えるかもしれませんが、ラフでは芝の抵抗でフェースが返りやすくなるため、結果的にボールは目標方向へ飛んでいきます。

また、フェースを開くことで、ラフの抵抗が軽減されるというメリットもあります。

開く程度はラフの状況にもよりますが、大きく開いても30度程度(時計の針で1時くらい)までにしましょう。

グリップ後にフェースを開くと、インパクト時には手首が戻ってしまいます。必ずフェースを開いてから握り直すようにしましょう。

フェースを開くことでロフトが寝て、通常時よりもソールを広く使えますので、芝の抵抗が減ってヘッドがスッとラフに入っていくでしょう。

グリップを強く握る

iStock.com/bravajulia
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グリップは、しっかりと握るようにしましょう。

ラフが苦手という人は、クラブがラフに食われ、ミスショットになってしまったという経験を持っていると思います。

これは、通常のスイングと同じように適度に力を入れないグリップをしていたことで、芝に当たり負けをして、フェース面がブレてしまうことが原因です。

ラフからのショットは、アドレスだけでなく、インパクト、フィニッシュまで、強めのグリップを意識してしっかりと振り抜いていきましょう。

クラブを短く持つ

iStock.com/fotoflare
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クラブをいつもより短く持つことも、芝の抵抗に負けないコツです。

指2本分短く持つことで、クラブをシャープに扱うことができ、ヘッドの抜けが良くなります。

また、シャフトは短く持つことでしなりにくくなって硬くなります。

その状態で打つことで、通常時よりも力がボールにしっかりと伝わり、ボールを強くとらえることができるようになるので、芝の抵抗に妨げられることなく、クラブを振り切ることができます。

鋭角なダウンブローで打つ

iStock.com/CaroleGomez
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芝の抵抗を減らすためには、スイングも少し変える必要があります。ボールに対して鋭角なダウンブローで打っていきましょう。

ダウンブローとは、スイングの最下点をボールの前方にイメージし、まだクラブヘッドが最下点に向かって下りてくる途中でボールをとらえるスイングのことです。

ダウンブローにはバックスピンがかかってボールが止まりやすくなる、ロフトが立ってインパクトすることで飛距離が伸びるなどのメリットがありますが、ラフにあるボールを打つ場合は、ボールの手前にあるラフの抵抗を受けにくくなるというメリットがあります。

アイアンの基本スイングとして身に付けましょう。

ラフでは、草をなぎ払うようにスイープに(払って)打とうとする人もいますが、特にラフが深い場合、その方法ではフェース面とボールの間にたくさんの芝が入って抵抗が増え、思うように振り抜けなくなってしまいます。

フェース面とボールの間になるべく芝が入らないことを目的に、鋭角なダウンブローで打ち込むことをコツとして覚えておきましょう。

ヘッドスピードの速い人はフライヤーを意識しよう

iStock.com/TMSK
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フライヤーとは、ボールとフェース面の間に芝が挟まることによって、バックスピン量が減り、ボールがいつもの番手の飛距離以上に飛んでしまう現象のことです。

フライヤーは、バックスピンがかからないことで、キャリーだけでなく、ランの距離もいつもより出てしまいます。

グリーンまでの残りの距離で、いつもと同じ番手を持ってラフからのショットを打った結果、グリーンをオーバーして難しいアプローチが残ってしまったり、場合によってはOBになってしまうこともあります。

ただし、フライヤーはある程度ヘッドスピードが速い人にしか起こらない現象です。

目安としては、ドライバーのヘッドスピードが42メートル/秒以上の人はフライヤーが発生する恐れがあり、特にショートアイアンになればなるほどフライヤーは発生しやすくなります。

花道があるホールの場合は、手前から転がすくらいのイメージで番手を選ぶようにするといいでしょう。

出すだけの選択も必要

iStock.com/stevecoleimages
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ラフからボールを上手く打つコツをお伝えしてきましたが、あまりに深いラフにボールが入ってしまった場合は、出すだけを選択する勇気も必要です。

無理に狙ってしまうと、フェースが返り過ぎてさらに深いラフに行ってしまったり、そもそもフェースがボールにちゃんと届かず、ほとんど前進しないという事態も起こりかねません。

ピッチングウェッジやサンドウェッジなど、振り抜きの良い短いクラブを持って、近くのフェアウェイにボールを置くことだけを考えて打ちましょう。

あえて出すだけとしたほうが、次のショットが打ちやすくなり、結果グリーンをとらえて良いスコアで上がれるかもしれません。

ラフを攻略してスコアをまとめよう!

iStock.com/trigga
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ラフからのショットが上手く打てるようになると、スコアアップの可能性が大きく広がります。

できることならフェアウェイを通ってグリーンまで行きたいですが、そう簡単に行かないのがゴルフです。

1ラウンドには、何度もラフからのショットを打たなければならない場面が訪れます。

ラフからのショットのコツと考え方を生かして、無駄な大叩きをなくしてスコアを上手にまとめていけるようになりましょう。

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