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夏のラフは飛んだり飛ばなかったり!?ヘッドスピードと番手に注意しよう!

2022/08/05

夏のラフは飛んだり飛ばなかったり!?ヘッドスピードと番手に注意しよう!
iStock.com/Kolbz

夏の芝はとっても元気で、青々としたフェアウェイが広がる光景はとっても気持ちがいいものです。しかしフェアウェイを外れると、しっかりと伸びたラフがショットにいろいろな悪影響を及ぼします。

その代表的な現象が「フライヤー」です。

芝が元気な夏だからこそ気を付けたい、フライヤーのミスが発生する仕組みや対策についてチェックしていきましょう。

ラフに邪魔されて飛距離が狂う! フライヤーとは?

iStock.com/CaroleGomez
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夏に限らずフライヤーは発生しますが、芝が元気な夏は、フライヤーした時としなかった時で特に飛距離の差が大きいため、番手選びに悩まされます。

フライヤーが発生する原因はずばり芝! 芝によって引き起こされるフライヤーの原理をまずは見てみましょう。

ハードヒッターに多いフライヤーとは?

iStock.com/blackred
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ゴルフボールはボールのバックスピン量が多ければ多いほど、上へ舞い上がる力が強くなります。これを揚力と言いますが、ボールとフェースの間に芝が入り込むとバックスピン量が減少して揚力が小さくなります。

その結果ボールが前へ進もうとする力が強く働き、狙った飛距離よりも飛び過ぎてしまう現象が起こります。これがフライヤーです。

フライヤーはヘッドスピードが速いハードヒッターほど発生しやすく、ドライバーのヘッドスピードが42メートル/秒(m/s)前後の人ならショートアイアンで、それよりも速い人ならミドルアイアンやロングアイアンでも発生することがあります。

フライヤーが発生しやすいライは?

iStock.com/Wavebreakmedia
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ボールが芝で半分程度埋まっているライだとフライヤーが発生しやすくなります。フライヤーの発生は、ボールにしっかりヒットできるライでありながら芝とクラブフェースの間に芝が挟まることが条件です。

そのため打ったゴルファーはしっかりボールにヒットできているのでたしかな手応えがありますが、狙った飛距離よりもショットが飛んでしまうことになります。

ただし、フライヤーが発生するのは、ほぼナイスショットの時に限られます。

芯を外したミスショットや、ラフが深くスイング時の抵抗の大きいライの場合は、フライヤーにはなりません。

また、フェアウェイなど、フェースとボールの間に芝が挟まりにくいライの場合も、ほとんどフライヤーは発生しません。

夏の元気なラフでは特に、フライヤーで飛び過ぎてしまうのか、芝の抵抗が強く飛距離が落ちてしまうのかの見極めが難しくなります。

まずはしっかりとボールのライを確認する習慣を付けるようにしましょう。

フライヤーが発生しやすいヘッドスピードの目安は?

iStock.com/Matt_Brown
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前述したように、ヘッドスピード42m/s前後のゴルファーの場合、ショートアイアンでフライヤーが発生する可能性があります。

しかしヘッドスピードが45m/sを超えるようなハードヒッターの場合、ミドルアイアンやロングアイアンでもフライヤーが発生します。

番手が長くなればなるほどフライヤーは発生しにくくなります。

フライヤーが発生しやすいクラブや番手は?

iStock.com/jrroman
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フライヤーが発生しやすいクラブは、ロフトが大きなクラブです。バックスピン量が多いクラブほどフライヤーが発生しやすいのです。

逆にドライバーやフェアウェイウッド、ユーティリティではフライヤーはほとんど発生しません。

バックスピン量が大きくなればなるほど、そしてヘッドスピードが速くなればなるほどフライヤーが発生しやすくなり、飛距離のズレも大きくなります。

フライヤーが起きると番手はどれくらい変わってくる?

iStock.com/petrenkod
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フライヤーが実際に発生すると、ヘッドスピードにもよりますが番手が1、2番手前後変わってきます。

ゴルフでは、ボールが狙いより飛び過ぎてしまうミスはスコアを大幅に崩す原因となります。ドライバーのヘッドスピードが45m/sを超える人は番手2つ分、42m/sを超える人は番手1つ分を目安に考えておきましょう。

ヘッドスピードが上記以下の人の場合は、フライヤーによる飛距離の誤差をほとんど考慮に入れないでいいでしょう。

フライヤーで飛距離をコントロールするのは難しい

iStock.com/Somchai Sookkasem
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プロゴルファーはヘッドの入射角やボールを置く位置などを変えて、高さや弾道、飛距離などをコントロールしながら高い精度でショットをしています。

そんな技術を持つプロゴルファーでも、フライヤーの飛距離をコントロールするのは至難の業だと言われています。

スイングスピードやヘッドの入れ方はスイングで変えられても、フェースとボールの間に入り込む芝の量はコントロールできないからです。

フライヤーが起きそうだなと思ったら

iStock.com/Talaj
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ボールがラフや芝の伸びたフェアウェイにあって、フライヤーが起きやすそうな状況でショットをしなければいけない場面は、ゴルフをしていれば必ず訪れます。

そんな時は思い切って番手を下げてグリーンを狙ってみましょう。

フライヤーが上手く発生してくれればグリーンオン。フライヤーが発生しなくても、グリーン手前からのやさしいアプローチを残すことができるでしょう。

ゴルフで一番スコアを崩しやすいのが、狙った距離よりも飛び過ぎてしまうオーバーのミスです。もしグリーンを狙うショットでオーバーしてしまうと、打ちにくいライが残ったり、グリーン面も下り傾斜だったりと難しくなる要素がたくさんあります。

そのため、フライヤーで飛び過ぎてしまってもトラブルにならないようなクラブ選択をすることが重要です。

あるいは、大きめの番手を持ってゆっくり振れば、フライヤーが発生しにくくなります。これは、ラフでもあまり芝が短く、芝の抵抗が少なそうなライの時に有効なテクニックです。

コースで実際にフライヤーが起こりそうなシチュエーションが来た時に、いろいろ試してみましょう。

夏のラフではフライヤーに注意してコース攻略を

iStock.com/Aksonov
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ゴルフでは、ボールをいつもフェアウェイに運べるとは限りません。せっかくグリーンを狙ったショットが大きくオーバーしてしまうと、スコアを大きく崩すことにもつながりやすくなります。

フライヤーをコントロールして利用するのはなかなか難しいとしても、フライヤーが発生する原理や対処法を知っておくだけでコース攻略にずいぶん役立つでしょう。

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